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「一人ぼっちのムルゲン」 深海で生まれた私は、 あの温かい海に憧れていた。 ある日、海の王である偉大なる父の言い付けを破り、 こっそり見に行くことにした。 そこで私は、神父様に出会いました。 まるでそれが運命だったかのように・・・ 神父様はやさしい微笑を浮かべ、こう言いました。 「入信か、死か、どちらかを選びなさい。 主は、貴方の運命を選ぶ事を許します。」 どう言う意味なのかは判りませんでしたが、 私には選択は無いように感じた。 それから私は「ムルゲン」と呼ばれるようになった。 周りの人が私を「ムルゲン」と呼ぶ度に、 私は一人では無くなった。 それと同時に私では無くなるような感じがした・・・ 少しづつ何か違う物になる恐怖の中、 ふと御伽噺の「人魚姫」のように、私にも、王子様が 現われ、私をあの海の泡に変えてくれれば良いと 願うようになる。 そう・・・昨日も、今日も、明日も、ずっと・・・ ずっと・・・・・ずっと・・・・・ |